「JBLプレミアムサウンドシステム」と「プレミアムサウンド8chスピーカー&ダブルツイーターシステム」どっちがいい? | 40系ヴェルファイアZ Premierのブログ

「JBLプレミアムサウンドシステム」と「プレミアムサウンド8chスピーカー&ダブルツイーターシステム」どっちがいい?

Z Premierでは選べなかったJBLが改良型ではオプションに加わる

2023年6月に40系アルヴェルが登場してから1年半。2024年12月に改良型が発表されましたが、新たにPHEVとアルファードの最安グレード「X」が加わったことが大きな話題となっているようです。

PHEVに関しては価格的に手が出ないしマンション住まいだと駐車場で充電できないので対象外、Xグレードはその装備内容から主にレンタカー市場向けと思われ、これも対象外。
それよりも私としては、Z Premierに「JBLプレミアムサウンドシステム」がオプションで選べるようになったことが一番のニュースだった。

私が今乗っているZ Premierを注文する時には、そのJBLプレミアムサウンドシステムはエグゼクティブラウンジのみに標準装備で、Z Premierにはオプションでも付けられなかったのだ。
そのため、発注前にグレードを検討する際にJBLが欲しいためだけにエグゼクティブラウンジにしようかと一瞬思ったが、無駄すぎるのでZ Premierでオプションの「プレミアムサウンド8chスピーカー&ダブルツイーターシステム」を付けることに決めたという経緯があった。

なぜそれほどまでに「JBLプレミアムサウンドシステム」が欲しかったのかというと、30系の時に取り付けたそのシステムのサウンドが「もう最高」だったからだ。

30系の時、ネット界隈ではこのJBLプレミアムサウンドシステムは音が良くない、という噂が広まっていたが、私に言わせれば「この高級ホームオーディオをも凌ぐ見事な前方定位の音場と、バックドアに設置された20cmウーファーの空気を震わす超低域の表現力‥‥‥これが分からないなんて、どんな耳で、どんな音楽を聴いてるんだ!?!?」っていう感じでしたけどね。
そのJBLプレミアムサウンドシステム、40系になってルーフのミッドレンジが8cm4個から9cm1個に減らされた代わりに運転席&助手席ピラーに2.5cmホーンツイーターが追加され、30系でも十分に素晴らしかったその音場創生にさらに磨きがかけられているのは間違いないだろう。ぜひ一度そのサウンドを聴いてみたいものである。

で、40系を発注する際、JBLを選べないZ Premierにグレードを決定し、JBLには及ばないにしてもノーマルよりはいいはず、と思ってディーラーオプションの「プレミアムサウンド8chスピーカー&ダブルツイーターシステム」という長ったらしい名前のオーディオシステムを一緒に注文したのだった。

そして発注から約4カ月後の2023年10月末、待ちに待ったそのZ Premierが納車され、「プレミアムサウンド8chスピーカー&ダブルツイーターシステム」のサウンドを初めて聴いた時、予想を超える見事な音創りに「ヤバい」を連発してしまう私だった。

ここで30系のJBLプレミアムサウンドシステムの音と、40系のプレミアムサウンド8chスピーカー&ダブルツイーターシステムの音の印象を比べてみよう。

まず「プレミアムサウンド8chスピーカー&ダブルツイーターシステム」は、左右の音場の拡がりと音の分離が群を抜いて優れている。
このあたりは指向性に優れた左右のホーンツイーターを2セット設置し、それぞれを運転席と助手席に合わせたタイムアライメント補正をかけた結果、見事なチャンネルセパレーション‥‥‥簡単に言うと「ステレオ効果」が得られている。
そしてYAMAHAの「音職人」が音響チューニングを施した結果、録音の良い音源では左右の拡がりだけでなく前後の奥行きや定位もしっかりと表現され、楽器の位置やその音の輪郭がくっきりと浮かび上がるような見事な音場空間が車内に広がる。
この点に関しては明らかにJBLプレミアムサウンドシステムを超えていて、JBLで何度も聴いてきた音源をこっちで聴くと、今まで聴こえていなかった音が鳴っていたことを改めて知る場面が多々あり、これはちょっとした驚きだった。

そして「プレミアムサウンド8chスピーカー&ダブルツイーターシステム」では低域を受け持つのはフロントドア下部のスピーカーなので、低域専用の20cmサブウーファーをバックドアに仕込むJBLに太刀打ちできるはずはないのだが、専用の8ch外部アンプとの組み合わせで予想以上に豊かな低域を出してくれていて、初めて聴いた時には大いに驚かされたものだ。
だが、やはりJBLと比べてしまうと極低域の空気を震わす重低音が不足しているのだが、独立したサブウーファーを持たないシステムでこれだけ豊かな低域を出しているのは素晴らしいの一言に尽きる。

ただ、音量レベルをどんどん上げていくとその音創りにも破綻が見えてくる。
まず、フロントドアに取り付けた18cmミッドウーファーだけで分厚い低域を出しているので、出力が大きくなるとドアの内張りのいろいろな場所から「ビビリ音」が出始める。
まぁこれは30系でやったようにデッドニングを施すことでかなり改善が見込めるのだが、なかなかそれに取り掛かる時間が作れない状況だ。


低域のビビリ音以外にも、左右異なるタイムアライメントで鳴っているホーンツイーターから出される高域も、音量が大きくなると互いに干渉するのか、やや耳障りな成分が目立ってきてしまう。

‥‥‥とは言っても、それは相当音量を上げた状態での話であって、通常のドライブで心地良く感じる音量では破綻の無い素晴らしい澄み切ったサウンドを奏でてくれるので実用上問題はない。


一方、JBLはどんなに音量を上げて行ってもその音の心地よさ、耳障りの良さは維持されたままで、長時間聴いても「聴き疲れ」しないことが最大の長所で、車内に居ながらにして音楽を聴く喜び、感動を味わうことができた。
特筆すべきはその「前方定位」の素晴らしさで、録音の優れた音源ではフロントウィンドゥの向こう側からヴォーカルが聴こえてくるような感覚を味わうことができたし、バックドアに仕込まれた20cmサブウーファーからは、耳に聴こえない20Hz前後の空気を震わす重低音を身体で感じることもできた。
こちらもまたJBLの「音職人」が作り上げた、完成度の高い「上級オーディオシステム」と言えるだろう。

そして両者とも、録音の優れた音源‥‥‥特に一流のミュージシャンが奏でる生楽器の音を、スタジオの空気感まで収めたようなクオリティの高い音源を聴いてこそ、その真価が発揮される。
で、そうではない音源‥‥‥例えばコンピュータの中だけで創られたような音源を聴いても、その良さは解らないだろう。

で、結局JBLとダブルツイーターシステム、どっちがいいの‥‥‥!?

これは本当に甲乙つけがたいのだが、音楽を聴いて感動する‥‥‥という観点で言うと、ほんの僅かだがJBLの方が上だと感じる。

何と言っても20cmサブウーファーが、耳に聞こえない20Hz付近の超低域でもしっかり空気を震えさせているのを感じさせるし、スピーカー数、チャンネル数ともに多く、それらを車種専用の音響チューニングを施して鳴らすという点で、やはりJBLプレミアムサウンドシステムは上級オーディオシステムとしての完成度が高い(値段も高いが)。

一方、ダブルツイーターシステムはスピーカー数が少ないという不利な条件の中、運転席と助手席に的を絞った音響チューニングで驚くべき音場を創り出していて、左右の音場の拡がりと定位、音の輪郭と分離などはJBLを凌ぐ素晴らしさなのだが、やはりローエンドを受け持つのがドアスピーカーのみで、その条件の中では十分すぎるほど豊かな低域を絞り出してはいるが、JBLのような空気を震わす成分まで十分に再現できていないことが、やや物足りなさに繋がっているように感じる。
とは言っても、左右の音場の拡がりや分離の良さ、輪郭と定位のハッキリしたサウンドは、JBLでは得られない感動を与えてくれるので、やはり甲乙つけがたいのだけど‥‥‥私としては、コストパフォーマンスも込みで考えたら「プレミアムサウンド8chスピーカー&ダブルツイーターシステム」の方に一票‥‥‥という感じかな。それくらい、どちらも素晴らしい音だということです。

‥‥‥こんな動画の音声トラックじゃ車内の音響空間は再現できないんですけどね。

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